平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。株式会社九州紙工は、2024年に55年目を迎えました。創業以来、外食産業を始め幅広い業種のお客様に商品を提供させていただいております。
初代、2代目の堅実経営にて45年、私がバトンを受けてから丸10年が経ちました。今の九州紙工を語るうえで、コロナ禍の数年間は色々な意味で特別なものでした。
2020年新型コロナウイルス感染症により生活環境が大きく変化する中、外食産業を主たる販売先とする当社におきましても経営基盤を大きく左右しかねない状況となりました。販売先である飲食店、宿泊施設は休業しているので受注もなく、機械も止めざる得ない状況でした。悲観的状況ながら、すぐさま新商品の企画に着手。全員で同じ方向を向き、試作品などを数々作り当時アルコール不足で除菌シート不足の市場にノンアルコール除菌ウェットシートを販売。マスク生活に対応し、マスクケースを投入。コロナ禍での受注の下支えとなりました。シンプルな組織、スピーディーな意思決定フローにより素早い対応が実現出来たと思っています。その時の成功体験を基に企画部門を強化し今の販売増加にもつながっております。
採用に関しては、コロナ禍では内定取消しなどがニュースになってましたが、当社ではこのタイミングで新卒採用を開始。フレッシュなメンバーにより次々に新たな商品・新たな販路を開拓。新卒採用は現在も続いております。
また環境問題も重要な課題です。私どもの商品は基本的に使い捨て商品であるため、最終的にはゴミとなります。脱プラ、非木材紙、木製から竹製への材質移行など、環境に負荷をかけない商品を作り、役割を終えた商品がどのように廃棄や再利用されていくのか。企業の最優先の課題として商品企画にフィードバックしております。
最後に、私どもの提供する商品は、お箸、おしぼり、紙ナプキン、ランチョンマット、コースターなど、レストランなどでは料理より先にテーブルの上にあるものです。もちろん脇役ではありますが、主役であるお料理が出てくるまでの時間を、当社商品のデザインや機能・香りなどで楽しんでいただけたら幸いです。
このように私たちの「ものづくり」は、市場の変化に対応し常に変化を続け食卓を彩る名わき役として、これからも皆様の生活のどこかに、こっそり登場して参ります!